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◆短編
愛・地獄変
adultman様:作
[紹介文]年老いた男が訥々(とつとつ)と語る、「男親と娘」のお話です。
(序章)ご挨拶
私はここに告白いたします。
父と娘の間の愛の哀しさを、どうしても告白せずにはいられないのです。
ここにおいでの殆どの方々が、おぞましさを感じられることでしょう。
が、私にしてみれば恐ろしいことながらも、快楽でした。
無上の歓びと申しましても過言ではありますまい。
私は十有余年の間というもの、告白の機会を伺いつつ、今日まで口をつぐんでき
たのでございます、はい。
娘の命日である今日のこの日に、是非ともお集まりの皆様方にお聞き頂きたいと
思いまして。
私自身と致しましては、このことを決して罪悪だとは思っていないのでございま
す。
が、ここ一週間の間というもの、嫌な夢を毎晩見続けたのでございます。
その夢というのが、何とも身の毛もよだつものでございまして。
おそらくは、その夢を忠実にお話ししたとしても、その十分の一の恐怖感も皆さ
ま方には、わかっていただけないでしょう。
夢 ━ それは地獄の夢なのでございます。
あなた方は、閻魔大王の存在を信じていられるでしょうか?
いやいや、地獄そのものの存在を信じていらっしゃる方は、少ないことでござい
ましょう。
かくいう私と致しましても、信じたくはないのでございます。
このような恐ろしいものがあってなるものかと、思うのでございます。
どうもお待たせいたしました。
前置きはこの位に致しまして、その夢についてお話しましょう。
と申しましても何しろ夢のことでございます、突飛な事柄もございます。
荒唐無稽と思われるかもしれません。
又、私の感じた恐怖感を十分にお伝えできないかもしれません。
しかしどうぞ、お汲み取りいただきたいのでございます。
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