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◆短編
都会のカエル物語
弥刀様:作
何もかもが
始めて見る光景でした。
そして他のカエルたちが見つけられなかった、新たな楽
しみを見つけられたことに優越感を覚えました。
それからは毎日が楽しくてヒキ
ガエルはそこら中をぴょんぴょん飛び回りました。
でも仲間のいないヒキガエル
は、その幸せを誰かに話すことはできませんでした。
気がつくといつの間にか梅
雨もあけてとても暑い日が続きました。
そして思い知らされるのです。
周りはコ
ンクリートで固められ、道路は焼かれるように暑く涼む水もない世界。
都会のカ
エルに話しかければ冷たくあしらわれ、助けを求めても田舎ものはあっちに行け
と邪魔者扱いです。
思い出すのはあの涼しく仲間のいた田んぼ。
だからと言って
あのつまらない生活に戻る事も嫌であり、仲間をバカにして許されるはずもなく
、自分のプライドだって許さない。
あぁ疲れてしまった。
正しい答えは何なので
しょうか?
次の日も体が焼け付くような暑い日。
道路には車の下敷きになって潰れている、
一匹の大きなヒキガエルの死体がありました。
ヒキガエルは夏の暑さに疲れて立
ち止まっているところをたまたま車にひかれてしまったのか、後悔や行き場のな
い思いから自ら命を絶ったのか、その答えはヒキガエルにしかわかりません。
ヒ
キガエルは幸せだったのか、それとも不幸せだったのかその答えも誰にもわかり
ません。
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