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短編

都会のカエル物語
弥刀様:作



何もかもが

始めて見る光景でした。



そして他のカエルたちが見つけられなかった、新たな楽 しみを見つけられたことに優越感を覚えました。

それからは毎日が楽しくてヒキ ガエルはそこら中をぴょんぴょん飛び回りました。

でも仲間のいないヒキガエル は、その幸せを誰かに話すことはできませんでした。

気がつくといつの間にか梅 雨もあけてとても暑い日が続きました。

そして思い知らされるのです。

周りはコ ンクリートで固められ、道路は焼かれるように暑く涼む水もない世界。

都会のカ エルに話しかければ冷たくあしらわれ、助けを求めても田舎ものはあっちに行け と邪魔者扱いです。

思い出すのはあの涼しく仲間のいた田んぼ。

だからと言って あのつまらない生活に戻る事も嫌であり、仲間をバカにして許されるはずもなく 、自分のプライドだって許さない。

あぁ疲れてしまった。

正しい答えは何なので しょうか?



次の日も体が焼け付くような暑い日。



道路には車の下敷きになって潰れている、 一匹の大きなヒキガエルの死体がありました。

ヒキガエルは夏の暑さに疲れて立 ち止まっているところをたまたま車にひかれてしまったのか、後悔や行き場のな い思いから自ら命を絶ったのか、その答えはヒキガエルにしかわかりません。

ヒ キガエルは幸せだったのか、それとも不幸せだったのかその答えも誰にもわかり ません。







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