直アド交換しよ☆
今スグ会いたいし

短編

あの角わ曲がって
なおりく様:作



〜第一章〜


今日、仕事を辞めた。


特に嫌な事があった訳でもミスをした訳でもない。


ただ何と無く辞めた。


上京して15年たった。


俺も、もう33歳だ。


いったい 幾つの会社に就職し、そして辞めただろう。


家庭も持たず、定職も無い。


それどころか彼女すら居ない。


15年前、俺は九州の外れ、小さな島から東京へと上京した。


友達や両親に見送られ飛行機に乗り込んだ。


不安と期待を胸に・・・


高校生の頃から東京に憧れていた俺は、
早くこの島から飛び出し自由と成功の街
東京で自分の力を試したいと思っていた。


きっと 東京には田舎では体験出来ない事が沢山ある。


旅立つ日が近づくにつれ興奮は最高潮になって行った。


最初は何をしても楽しかった・・・


何年か経つと 俺もすっかり都会の人間になっていた。


少々の事では喜ばなくなり、
驚きもしなくなり、感動もしなくなっていた。


そして会社も辞めた。


仕事が変われば 以前の自分に戻れるのではと思ったからだ。


結果は何も変わらなかった。


何時からだろう。
俺、少し 嫌な奴になっているみたいだ。


そして、
気が付けば15年とゆう歳月が過ぎていた。


実家にはもう5年帰っていない。


電話も最近はしていない。


たまに掛かって来ても愛想のない会話しか出来ない。


「久しぶりに帰ってみるか!」


次の日、飛行機のチケットを購入し、実家に電話した。


母親が出た。
「今から帰ろうと思うちょるけど、よかね?」


突然の電話なのに驚いた様子はなかった。


「よかよ!」


優しい声でそう言った。



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