性格診断で
(*゚∀゚)=3ムッハー



ブランコ
りくなお様:作



[紹介文]公園…。
そこは楽しい場所なのに なぜ私があまり近寄らないのかは…
その日、私は近所の公園のブランコをこいでいた。
いつもは公園なんて行かないのだが、
その日は何故か子供の頃に戻りたい気分になって、
気がつくと足が公園に向いていたのだ。



昨夜は会社で飲み会があった…
どうやら私は調子に乗ってかなり呑みすぎたみたいだ。


しかし朝、目覚めるときちんと自分の布団で寝ていた。


テーブルには後輩からのメモが…


「昨日は大変でしたよ。」と書いてあった。


昨夜の彼の苦労が見えるような乱雑な字だ。


私は苦笑いをしながらそのメモをくしゃっと握り潰した。


しかしなんだか少し体が熱い…
どうやら風邪を引いてしまったらしい。


まったくこんな時に最悪だ!
まぁ、しかし会社を休む口実にはなるな…。


酒の席での失敗の後はなんとなく会社に行きにくいしな。
と私は自分に言い訳をしていた…


それから少し寝た後、私は近くの市民病院に行った。


内科は小児科と隣り合わせになっていて
待合室は子供達でいっぱいだった。


どこが病気なのか分からないくらい元気に走り回る子供達と、
それを注意する母親達の中に一組だけ
他の親子と明らかに感じの違う、
深刻そうな顔をした母親と、
きちんと髪をあみこまれ妙におとなびた顔の女の子がいた…。


しばらくしてその母親と子供が診察室に入って行った。


それからすぐに私も呼ばれた…。


中に入ると、そこは薄いベニヤ板で仕切っただけの診察室…


隣の声が筒抜けだった。


どうやらさっきの親子がまだ先生の話を聞いているようだ。


悪いと思いながらも思わず聞き耳を立ててしまった。


子供は小学校一年生で、腎臓の病気だそうだ。


治るかどうかも分からないらしい。


しばらく入院して様子を見る事になるそうだ。


私はと言えばやはり単なる風邪だったようで、
薬を処方してもらっただけですぐに帰された。


病院からの帰り道、公園の近くを歩いていると、
ふと、弟の事を思いだした。そういえば弟も小学生の時入院したなぁ…


なんで入院してたんだっけ??
私の記憶が小学生の頃にまでさかのぼった。


そうだ…たしかその時の弟の病気も腎臓の病気だった…。


二、三日前から体の不調を訴えていた弟に、
親は「たいしたことないよ」と、背中を優しくさすっていた。


しかし明け方になって突然、容態が悪化し、
緊急で病院に運ばれた…。


腎臓の病気だった。


医師からは「この病気は一生治らない」と言われた。


それまで訳が分からず笑っていた私もさすがにショックで
目の前が真っ暗になってしまった…。


子供心にも弟の身におこったことの重大さに
恐ろしくなってしまったのだろう…。


弟が入院してからは家族の生活ががらっと変わってしまった…。


母親は毎日 朝から夕方まで病院の弟に付き添い、
帰ってからはすべての家事を一人でこなしていた。


私も学校が終わってからや週末は、弟の病院に行っていた。


その日もいつもの様に弟の病室に行き、
面会時間ぎりぎりまでゲームなどして一緒に遊んでいた。


そして面会時間が終わったので帰る事にした私は母親の車に乗り込み、
ふと後ろに目をやると、病院の玄関の所に弟が立っているのが見えた。


「ん?何か言ってる?」


「バイバイ!今日は来てくれてありがとう!また来てね…」


あいつが1番淋しくてツライはずなのに、
一生懸命こっちに手を振って笑っている…。
v
車が走りだすと、やがて母親の啜り泣く声が聞こえて来た。


「あんただけに辛い思いさせてゴメンね…本当にゴメンね…」


何度も何度も謝っていた。


やがて家に着き、私は布団を頭からかぶって 大声で泣いた…
あの時、一生懸命 私達に手を振っていた弟の気持ち、
そしてそれをただ見ているしか出来なかった
母親の気持ちを考えると 涙が流れ出るのを止める事が出来なかった。


たぶん後にも先にもあんなに泣いたのはあの時だけだっただろう…


その後 弟は何度か入退院を繰り返したが、
奇跡的に完治し、今では一男一女の父親となった。


毎年、子供と仲良く撮った写真入りの年賀状を送ってくる…。


そうだ…
なぜ私が今まで公園に来たがらなかったのかを思い出した。


公園のブランコを見ると、あの時の弟の姿を思い出すからだ…。


「元気になったら一緒にブランコに乗ろうね」


あの次の日、弟と約束したんだ…。


なんとかして彼を笑顔にしたくて…
子供ながらに必死に考えた策だった。


しかし実際に病気が治った頃には二人とも
そんな年齢ではなかったので、
そんな約束をしたことなど忘れてしまっていた…。


だからきっとあの子も大丈夫…
だって あのお母さんも帰り道であんなにたくさん
彼女と約束をしていたのだから…。


きっと大丈夫…。


いつか 今日のことさえもなかなか思い出せないくらい、
遠い過去の話になっているのだろうから…







H度→100%
( ゚д゚)ポカーン

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