貴方のシカバネ
慧様:作



[紹介文]戦によって奪われた大切なひと…
あなたには居ますか?
大切な愛しているひとは


“愛している”と貴方は言った

私は 嬉しくて恥ずかしくて
顔を真っ赤に染めて
とても小さな声で私も
“愛している”と言った

貴方には聞こえた様で
あまり見せないとても優しい笑みを見せて
私を抱きしめ
口付けた

幸せだ
幸せすぎた
だから

忘れていた

今 この世界は
戦争をしていたんだ

でも、貴方は生きて帰ると必ず私の元に帰ってくると信じていた

なのに

なぜ 今貴方は
地に伏しているの?

--ねぇ…
貴方は答えない
--どうしたの…私に逢いに来ると言ってたでしょ?
貴方は答えない

--…ねぇ…
答えない

頬に触れた
まるで氷の様に冷たかった
--ねぇ… 目を覚まして
貴方は動かなかった

私の頬に温かいものが
伝った

--…

私は ゆっくり貴方の
胸に耳を寄せる

--…

心臓の鼓動が
聴こえない

ゆっくり顔をあげた

私は 弾けた様に
叫んだ
泣いた
呻いた
嘆いた

死んでしまった
貴方は
もう動かない


--…私も…側に…私も
屍は答えない
それでも 私は言った

“愛している”と
それを最後に
大きな爆発音と共に
業火が私と貴方であった屍は包まれた





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