第一章
荒れた世界を赤羽 霄は歩いていく。
誰も居ない世界。
周りにあるビルはガラスが割れて廃墟のようになっているものや赤い炎を吹き出
している。
霄以外は誰もこの道を歩いていない。
いや、どこの道にも人影はない。
そんな中、霄はただひたすら歩きつづけた。
いつかこの世界から抜け出せる道があるかのように歩きつづけた。
時間は遡る事3年前。
霄は明るい子で周りからも好かれていていつも雰囲気を和ませてくれる存在だっ
た。
ただ霄は地元だけではなく広範囲にわたって知られているほど喧嘩が強かった。
そのためいろいろな地方から勝負をしに来る奴らがいる。
それは彼女と居ようが友達と居ようがやってくる。
霄は正義感が強くいじめられている子を幾度となく助けてあげ、棄てられた犬や
猫を見るとどんなときでも助けてあげるほど心の優しい男の子だった。
『霄ァー?
ちょっとぉ!いい加減起きなさいよっ!』
机に突っ伏して寝ている霄を起こそうとする女の子は霄の恋人とも言われている
ほど仲が良い幼なじみの山倉 曖だ。
『無理だよ、コイツ昨日山形から来た一年と喧嘩明けして寝てないんだってよぉ
』
と横から入ってきたのは霄の親友遠藤 俊暁。通称、暁。
曖 『まぁた喧嘩したのっ?!
なんで止めないのよぉ。』
暁 『そんなん言ったってしょーがねじゃんかぁ、売られた喧嘩は止めても買うの
が霄じゃん』
と言って暁は笑う。
そんな暁を無視して曖はまた霄を起こしはじめた。
曖 『霄っ!
もう映画始まっちゃうでしょっ!』
そう言って曖は霄の頬っぺたを容赦なくつねった。
霄 『うぉーっ!
いってえっ!誰だよこ...』
そこまで言うと霄は隣に曖が居るのに気付いた。
霄 『あらっ曖ちゃん、おはよう。』
曖 『なにがおはようよだしっ!
映画もう始まっちゃうじゃんっ!』
暁 『おっ映画見に行っちゃうの?!』
とニヤケテル暁を曖と霄は無視した。
霄 『ごめんごめん!』
と軽く言った。
曖 『もうっ!』
膨れっ面の曖の手を何気なくとって霄は
霄 『じゃぁなぁっ!』
と言って曖の手を引いて教室からでて行った。
暁 『あいつらなんだよ二人して俺の事無視しやがってぇ。
まぁいいやっ帰るかなっ!』
と言って暁は皆や霄達より一足遅く教室を後にした。
霄 『ごめんな。』
門まで走りながら霄は曖に言った。
曖『もういいよ、そのかわり今度この埋め合わせはしてもらうからねっ!』
といって曖は可愛らしいいつもの笑顔で霄を見た。
霄 『...おうっ!
っつーかお前辛くないか??』
曖 『まだ大丈夫っ!
中学生の時陸上やってたし。』
霄 『そーいやお前陸上部だったなぁ!賞もらってたきがするわ。』
曖 『霄覚えてたんだ。
忘れちゃってると思った。』
と曖は笑った。
霄 『覚えてんに決まってんじゃん。俺がお守りあげた大会でお前優勝したんだよ
な。』
曖 『霄の手作りお守りねっ。
今でも大事に取ってあるよ。
あっあのバス!待ってぇぇ!!』
このバスに乗らなかったら映画に間に合わなかったらしいがなんとか曖のおかげ
で乗る事が出来た。
曖 『どうもすいません!』
そう言いながら曖は席に着いた。
曖 『疲れたぁ。』
と肩で息をする。
さすがの霄もあれだけの距離を走れば疲れる。
肩で息をしながら霄も曖の横に座った。
霄達がバスに乗った頃暁は自分の部屋で震えていた。
暁 『...なっ...なんだよこれ...。』
【0001】
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