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「それはどうも恐縮いたします」


 婦人はそう言って、深々と茶髪に染めた頭を下げた。


――原稿で読み知った目の前の継母は、
徹の妹が死にたいと思い込むほど苛めた女と、
同一人物なのか?……底意地悪いイメージとは違い、
丁重に対応してくれている婦人を別人のように感じてしまう。


「それでお墓は……」


「お墓はですねえ、
この山道を登り切った平坦地の一番奥まった東側の片隅にあるんです。
宜しかったら、ご案内しますけども」




【0016】

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