記憶の糸 旅立ち(1)
若い頃の私を語ろうと思う。
中学生時代はクラブ活動に余念がなかった。
ところが硬派であるはずの私は
何を隠そうクラブは文化系であった。
まずは栽培部
次が放送部そして
イラストポエム愛好会 更に変わったころでは茶華部
当時 私は噺家になりたかった(落語家)のである
その為の 正座の練習として茶と華のクラブに入っていた。
兄弟の居ない私は
小学校の高学年なる頃 家に帰っては母の三面鏡の前に正座して
独学で落語の練習(真似事)をした
「こんにちは!」
「誰や!お前かいこっち入り」
バスの中でも 電車の中でも一人芝居を演じていた。
兄弟の居ない私は寂しがり屋だった……
こうして沢山のクラブを掛け持ちしていたのには 理由が有った。
その頃 私は学校の 生徒会長を務めていたので
各クラブの 予算を取る為に友達からクラブの部長として招かれていたからだ。
だから総てのクラブの部長を引き受けていたのだった。
5つのクラブの部長であり 生徒会長だった私は
今とは違い何故か モテモテである。
ところが ある日
事件が起きた!
同級生が親に殺されて親も自殺した。
一家心中である
テレビニュースの
翌日 私は学校中を歩いて
彼の為に募金箱を作って金を集めて周り
学校に生徒代表として 少ない額を寄付したのである。
この話しで 新聞社から取材を受け学校中で話題を呼んだ。
近所の父兄が私に対して見る目が変わった。
「〇〇さんを見習いなさい」
父兄の評判は上がり同級生からの評判は下がり出したのである。
【0061】
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