取調(1)


車で人身事故を起こした私は事故現場から
パトカーで京都府九条警察署に連行された。


平成14年12月18日
午後17:00頃
と記憶している。


「さっきの事故で被害者が亡くなられたそうだ。」


調べ室に入って来た若い警察官が言った


私の取調べを担当していた初老の係長は
若い警察官の言葉に私の顔色を盗み見た


罪名が業務上過失傷害から業務上過失致死へと
変更された事で加害者の私が動揺していないか確認をしたのだろう。


私は事故現場の状況から被害者が死亡する事は
予測していたので今更のように慌ててはいなかった。


係長から罪名の変更を告知され、先程、
調べ室に入って来た若い警察官が書類を係長に手渡して出て行った。


「そうか! お前さん、前科持ちかぁ!?」


係長の態度が変わった。


警察官は相手に前科があるというと急に馴れ馴れしくなる。


警察と犯罪者の関係に親近感があるのだろう。


話が早いとでもいうように係長は身を乗り出した。


警察官による取調べは第一に
事実関係の聞き取りを優先して調書を作成する。


何故なら警察勾留期間内に調書を
裁判所へ提出しなければならない。


この期間が48時間である。


俗に云うヨンパチだ


私の取調べが始まった……のである。




【0018】

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