◆エッセイ
おやじ 何処行った〜。
リチャード 木矢様:作
[紹介文]父の葬儀での出来事。
渓流でのアユ釣りが好きだった父が、
糖尿病で床について二年目の秋、
再び川に戻ることなく病院のベッドの上で人生の幕を閉じた。
見舞いには何度か行ったが、やせ細った顔や手足には、
あの元気だった頃の面影はなかった。
葬儀の朝、最後の別れをしようと、
棺のふたをそっと開けると、
「 おやじー おやじが消えた」
と、私は大きな声を出していた。
そこにいるはずの父がいないのだ!。
私は腰を抜かしそうになって身体中が、
ガタガタと震えた。
早朝から、手伝いに来ていた隣のおばさんが、
お棺の蓋を指差しながら
「 おやさん、裏ぶたにくっついとるよー」
と教えてくれた。
すまん親父、ネタにしてしもうた。 合掌
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